36度。なのに熱い魚麺
36度。 昼すぎのホーチミンは、 もう「暑い」を通り越して、痛い。 外気そのものが全身を射す、 信号待ちもジリジリ音がするほど。 なのに、 そんな日に限って、 なぜか食べたくなる麺がある。

魚のスープ。しかもめっちゃ熱いやつ。 麺はフォーでもブンでもなくて、バインダー。 ぺらぺらした平たい米麺で、 つるりというより、 「するん」と喉もとを滑り落ちていくやつ。 日本のきしめんよりも、幅は狭く、とにかく薄い薄っぺらい。 軽いんです。 でも、あっさりするかと思わせて、 具の魚がガツンときます。 白身を揚げたカーロー(cá rô 魚雷です)。 雷魚肉の揚げ炒め、と すり身にしてさつま揚げ状態にしたもの、(つみれかな) 2種類が入ってます。 ここのは小さめに刻んであるんだけど、 表面は香ばしく、サクサク〜 中はふわっとして脂みが“じゅるん”と滲み出てくる。 小さくても存在感のある旨み、 ただ脂っこくないのは大量のディルが纏ってあるから。 この「魚+ディル」が、驚くほど暑い日に合う。 日本で土用の丑の日に鰻を食べる、あんな感じに似てる。

【キンカンを絞っていると爽やかがプラス】 さらに、嬉しいのが、付け合わせの野菜。 紫蘇とレタスがたんまり。 そして、別皿に出てくるのが、茹でた青菜、味はセリなの。 この癖のある山菜のような青菜(セリ)が、 この魚汁にめっちゃ合うの。 さらに 卓上の常備調味料も、違う一品があって、 たいていは、ニンニクのスライスを酢漬けしたのと、 唐辛子たっぷりのラー油。 でも、ここには、タケノコの漬物が瓶詰めにして置いてある。 つまり、のせ放題、食べ放題なんです。 細切りのタケノコを、 酢と唐辛子で漬けてあるだけなんだけど、

【麺の上に、ふわっと置いてあるのがタケノコ唐辛子和え】 これを途中で入れると、 シャキシャキと細い筍の青々しい香りと、 唐辛子酢にやや発酵した独特の食感で スープが夏の日差しを跳ね返す、 シャキーンな目覚めを呼び起こしてくれる。 酸っぱくて、ちょっとエグ味もあるんだけど 辛くて、 汗も出るのに箸が止まらない。 (いつかこれを別に購入しようと思っている) それにしても暑い時に熱いものを食べるのは ベトナムでは常識。 でも日本では、 冷やし中華、ざるそば、冷麦、そうめん、が夏の定番よね。 日本で仕事をしていた頃、 夏になると、決まって食欲が落ちた。 それでも、 何か食べなきゃいけない。 そんな時、たいてい素麺を茹でてた。 氷を2、3個浮かべた大皿で無理矢理涼やかにしたなぁ。 茗荷、ネギ、生姜。 たまにサバ缶混ぜたりして。 野菜を食べるというより、 薬味で身体を起こしていた気がする。 ベトナムの場合はどうかというと、 雨季前のとんでもない灼熱なのに、 熱い麺を食べている。(つまり年中) 汗をかいて、 ハーブを噛んで、 熱いスープを飲む。 身体の中から、 もう一度、 臓器という身体を動かしているみたいに。 今日も36度超え。 汗をダラダラ流しながら食べたバインダー(魚麺)に大満足。 店を出てバイクを走らせる。 さっきまで吹き出していた汗が、風ですーっと引いていく。 これこれ、 暑い時に熱いものを食べる、 ホーチミンも夏、これが身体で覚える暑さなのよ。 【お店はこちら】 BÚN CÁ SONG VỊ 52 Tân Cảng, Phường Thạnh Mỹ Tây, TP. HC *麺はブンも選べます(スープなくなり次第終了の時もあり) *5万VND〜 *バイク駐車場有 移住生活ランキング
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