甘すぎて疑った”ベトナムの小さな赤い缶”
このメーカーを最初に知ったのは、カレー粉だった。 ベトナムのスーパーでよく見かける、おじさんのマーク。 Ông Chà Và(オン・チャー・ヴァ)。

1939年から続く、ベトナムの老舗調味料ブランド。 カレー粉を使ったのをきっかけに、シナモン、クミン、 胡椒、鍋の素、最近はうどんに、蕎麦の麺など、 さまざまなアイテムを扱っていることを知った。 それからは、スーパーで買うだけでなく、 お店まで出かけて、いろいろなスパイスを試すようになった。 そして1年ほど前だったかな 見慣れない赤い缶を見つけた。

Cà Chua Cô đặc。 濃縮トマト、つまりトマトペーストである。 スパイスの会社がトマトペースト? 少し意外に思いながら、一缶買ってみた。 これが、驚くほどおいしかった。 スプーンですくうと、ぽってりと濃い。 料理に少し加えただけで、トマトの旨味とコクがぐっと増す。 しかも甘い。 あまりに濃厚で甘みがあるので、 「これ、砂糖か甘味料が入っているのでは?」 と疑ったほど。 あらためて原材料を確認してみたら トマト90%。 そのほかは塩、大豆繊維、酸味調整剤のクエン酸。 砂糖や甘味料は原材料表示にはない。 さらにメーカーの商品説明によれば、 これは生のトマトを90%使用した「ダブルコンセントレート」 二重濃縮タイプのトマトペーストだという。 なるほど。 あの濃さと甘みは、トマトをぎゅっと濃縮した結果なのか。 それ以来、わが家ではスパイス以上に、 この小さな赤い缶を買う回数が増えた。 今では完全な常備品。 カレーに少し、

ナポリタンにはたっぷり。

カポナータやラタトゥイユにも。 生のトマトだけでは少し味がぼやけるときに加えると、 急に味の輪郭がはっきりする。 これだけで、ずいぶん手をかけたような味になる。 ところで私は、食品を選ぶときに 「ベトナムの老舗だから安心」と単純に考えているわけではない。 この会社についても、生産拠点や原料の産地が気になったことがある。 ベトナムのブランドだからといって、 すべての原料がベトナム産とは限らない。 そこは、私自身まだ詳しく確認できていない。 ただ、このトマトペーストについては、 原材料がシンプルで、トマトを主原料にしていること。 そして保存料を使っていないこと。 何より、実際に料理に使ってみて、おいしい。 今のところ、私が買い続けている理由はそれ。 長く食品を扱ってきたメーカーが、 これからスパイスの枠を越えてどんな商品を出してくるのか。 それは少し気になる。 だから、このメーカーの商品棚はついチェック。 小さな赤い缶。我が家の大定番。 炒めてもよし、煮込みにも、もちろん! わが家の台所では、今日もなかなかの働き者である。 移住生活ランキング
コメント