Ho Chi Minh City

雨の予報は、木にぶら下がっている

雨季のホーチミン。 朝から病院へ行き、用事を終えて外に出る。 空は少し曇ってはいるけれど、まだ、大丈夫かな。 そう思って歩き出したところで、見つけた。

IMG_1951

街路樹にぶら下がる、青、緑、ピンク、紫。 カラフルなビニールのバイク用カッパです。 突然のスコールにバイカーが慌てて買う時がある。 ペラッペラのビニル製品だけど、1枚あるだけで助かるやつ。 ホーチミンで暮らしていると、 これがちょっとした天気予報になる。 道端にカッパ売りが現れたら、 そろそろ、降りますよ。 街からの雨マークである。 でも、この時はまだ降っていなくて、 なんとか逃げ切れるかな〜という希望を抱きつつ 店探しをしていた。 そう私は、モーレツにお腹がぺこっぺこだったのです! 立ち寄ったのは、鶏おこわの店。 ベトナム語では「Xôi gà(ゾイガー)」。

IMG_1954

店先には、大きな鍋いっぱいのもち米。 その隣には、ほぐした鶏肉、ソーセージ、 うずらの卵や内臓を煮込んだモツ部位などなど。 注文が入るたびに、店員さんの手が休みなく動く。 もち米をプラスチック皿でよそって、 具をのせ、タレをかけ、口直しの大根人参なますを入れて 蓋をする。

IMG_1953

その手際を見ているだけでも楽しい。 ミシュランガイドにも掲載された店だからか、外国人観光客も多い。 店先に唯一ある、小さな店内のテーブルは満席。 ならば、いつものようにテイクアウトして、どこかのカフェで食べよう。 そう思って、ゾイガーを片手に歩き出した。 ところが最近、ホーチミンのカフェは、 食べ物の持ち込み禁止の店も増えた。 特に観光客の多いエリアでは、以前のように、飲み物さえ頼めば 堂々と持ち込みできた。 でも今は、飲食禁止のイラストがドアや壁に貼られてて その自由が、少しずつ通用しなくなってきた。 文化の変わり目に立ってます。 仕方がないからゾイガーを持ったまま、ぷらぷら歩く。 ぽつり。 ぽつり。 やっぱり来た〜。 さっきのカラフルなカッパたちは、正しかった。 雨脚が強くなってきた頃、歩道の前を一台の荷車がふさぐ。 バナナ屋さん!

IMG_1955

雨を避けるように、車ごと歩道に乗り上げている。 ちょうど近所のおばさんらしき人が買いに来て、 店主と何やら話している。 二人ともよく笑ってて、 雨宿りなのか、買い物なのか、世間話なのか。 その境目がよくわからない。 なんだかいい光景で、私までバナナを買いそうになった。 いや、違う。 私は今、お腹が空いているのだ。 しかも手には、まだ食べていないゾイガーがある。 バナナを買っている場合ではない。 そして雨はいよいよ本降りに。 もう、だめー。 目についたカフェへ駆け込んだ。 持ち込みを断られたら、その時考えよう でも、ここは大丈夫そう。 周りも、ナッツやバインミーの袋を堂々とテーブルの上に広げてる。 最近ブームの花茶(砂糖なし)をひとつ頼んで、 ようやくゾイガーの蓋を開ける。

IMG_1956

あちこち歩いてたから冷えたかな、と思いきや 発泡スチロール容器なので、まだホクホク。 もち米の上には、ほぐした鶏肉がたっぷり。 今回は、内臓卵の煮込みもプラスしたから、40000VND=240円位。 フライドオニオンの香ばしさ。 そして、思った以上にたくさん入ってる、なます。 もち米と肉で重くなりそうなところを、 この酸味がちょうどよく軽くしてくれる。 お腹が空いていたこともあるけれど、かなりの満足感。 外では、雨が降り続いている。 病院帰りに、おこわを買った。 食べる場所を探して歩いた。 途中でバナナ屋さんに道をふさがれた。 たまたま入ったカフェで昼ごはんをしながら、 次の目的地への道筋を考える。 雨はまだ止みそうにもない。 たったそれだけの午後。 雨季のホーチミンは、 目的地までまっすぐ歩かせてくれない。 その寄り道が、案外おもしろい。 移住生活ランキング

#ベトナムの日常徒然#ベトナムのカフェ

Comments